恋はタイミングが重要か?【科学的根拠あり】

こんにちは伊勢です。

このブログでは、ビジネス、教育、恋愛など皆さんに起こる身近な現象について心理学的に考察していきます。

今回のテーマは恋愛における「タイミング」についてです。

恋はタイミング!なんてよく聞きますが、皆さんには恋愛で「タイミング」を痛感するできごとはありましたか?

「出会う順番が逆だったら、彼と付き合っていたのに」

「彼女に告白していれば今は結婚できていたかも」

「今連絡したら迷惑かな」

好きな人ができたときにタイミングについて考えた人は多いと思います。

出会うのがもっと早ければ、とか自分に恋人がいなければ、のような「状況」についても考えることがあったと思います。

心理学的にいうと、人間が恋愛をするのは「自己成長」や「生命維持」など、付き合うことによるメリットが大きいことがあげられ、恋愛をすることは人生に彩りを加えてくれます。

しかし、本当に恋愛にはタイミングが存在するのでしょうか?

絶対的なタイミングは存在しませんが、好きな人と恋人関係になりやすい時期や時間帯についての研究はあります。

ここで恋愛のタイミングについての研究をまとめてみましょう。

告白が成功したり、失敗したりするケースの違いについて栗林(2004)は大学生を対象に調査を行いました。


【調査結果】
①告白の成功率は知り合って3ヶ月以内にするのが一番高い。
②逆に知り合って1年以上経過していると告白が失敗する確率が高くなる。
③告白する時間帯は18時~23時がベスト。
④告白の際は好意と申し込み事項をはっきり対面で伝えるのが効果的。
⑤好意と申し込み事項とは「好きです(好意)。付き合ってください(申し込み事項)」という感じ。

 

栗林の研究によって男女が恋愛関係に至るには「鮮度」が大事であることがわかりました。

私個人としては3ヶ月はあっという間に感じますが、たしかに年度が変わって夏前に恋人ができたという話はよく聞きます(自身の経験ではないので感覚的にもよくわかりませんでした泣)。

年度始めから夏にかけてカップルできやすいと言うのは研究でわかりましたが、では逆に、カップルが別れるタイミングが多い時期はあるのでしょうか。

もちろん研究されています。

大坊(1988)は恋人関係にある男女が別れやすい時期を大学生を対象にした調査によって明らかにしました。

 

【調査内容】
① 男女が別れやすい月は男女とも「3月」で全体の4割近くを占めた.
② 次に別れが多い月は女性では「6月」、男性では「8月」となっている.
③ 3月に分かれるカップルが多いのは就職や進学などによる「環境の変化」が大きい.

 

なるほど、大坊の研究によれば、時期よりも環境の変化によって物理的な距離ができたり、不安や期待といった感情的な起伏が大きいのも別れの要因だととらえられます。

人間が恋人を作るのは精神的な安定を求めるからであり、恋人がいたとしても不安な要素が大きければ恋人関係を主解消するといった手段も選ぶことになるかもしれません。

もちろん必ずその時期が来たら別れるというわけではありません。

関係を維持するために、お互いできることがたくさんあります。

お互いの良好な関係を維持するための方法は、またの機会にブログでお話ししたいと思います。

皆さんの悩みや不安に思っていることを少しでもこのブログで解消できれば幸いです。

 

【参考文献】

告白が成功するタイミングについては

栗林克匡(2004)恋愛における告白の成否の規定要因に関する研究. 北星学園大学社会福祉学部北星論集.41.pp.75-83.

カップルが別れるタイミングについては

大坊侑夫 1988 異性間の関係崩壊についての認知的研究 日本心理学会第29回大会発表論文集, 64-65.