人の記憶量の限界は?「不思議な数字7±2」

みなさんこんにちは伊勢です。

このブログではビジネス、教育、恋愛などみなさんの身近に起こる様々な現象について科学的に説明していきます。

今回のテーマは「人の記憶量はどれぐらいなのか」についてです。

みなさんは学校のテストや仕事、付き合い、コミニケーションを取るときにテキストを記憶したり、人の顔を覚えたり、好みを把握したりと記憶をしなければならない時があると思います。

私も学生時代、学校のテストが近くになるといちど見たものを記憶できるようになればいいのになぁと思ったことが何度もあります。

一度お会いしたことがある、人でも顔は覚えているんだけど名前が全然出てこないなど歳を感じることもあります。

では、人はどれぐらいの量を記憶できるのでしょうか。

記憶には「短期記憶」と「長期記憶」があります。

長期記憶は自分の名前や家の住所、自分の携帯の電話番号などを覚えていることです。

こちらについては定着レベルまで達しているので記憶喪失にでもならない限り忘れる事はありません。

短期記憶は一時的な記憶のことで、人間が生きていく上で必要な情報や知識はこちらに蓄積されることになります。

定着しているわけではないので新しい情報が入ってくると古い情報から消されてしまうのが通常です。

ではこの短期記憶によって1度にどれぐらいの量を覚えることができるのでしょうか。

人間が一度にどれくらいの項目を覚えられるのかを研究したものがありますので、紹介します。

人間が一度に覚えられる記憶容量をミラー(1956)は「不思議な数7±2」の法則として説しました。


【「不思議な数7±2」とは】

①人間が一度に覚えられるのはおよそ7項目である。

②覚えやすい項目(曜日、7つの大罪七福神など)は7と関係があるものが多い。

③各項目に意味を付けることで長期記憶になり忘れにくくなる。

 

ミラーの研究によって、人間がいちどに覚えられる項目は5~9個であることがわかりました。

ただ、ミラーが言うように各項目に意味をつけることでその量は大きくすることもできます。

例えば「325748791」をすぐ覚えろと言われても難しいかもしれませんが、「123456789」であればすぐに覚えられると思います。

これは「123456789」を1つの項目として捉えていることにより覚えられるのです。

つまり、覚えたい項目に意味をつけたり、いくつかの項目をひとまとめにすることによって覚えられる量は増えるということになります。

人に会ったら名前、顔、好み、覚える

1個単語覚えたら例文を覚える。

各項目を中心に意味付けをしていくことで記憶量が増えていきます。

ぜひテスト勉強や仕事にご活用いただければ幸いです。

今日もよい1日をお過ごしください。

 

【参考文献】

Miller, G. A.(1956)The Magical Number Seven, Plus or Minus Two Some Limits on Our Capacity for Processing Information. Psychological Review, 63, 2, 81-97.