自分の評価を下げる原因は?【下心は信頼を失うのか】
こんにちは伊勢です。
このブログではビジネス、教育、恋愛などみなさんの身近に起こる様々な現象を科学的に説明していきます。
今回のテーマは「下心は評価を下げるのか」についてです。
恋愛やビジネスなどの場面でコミニケーションを取る際、相手の会話や態度に下心が見えてしまうとその人とあまり付き合いたくない印象を受けます。
表向きは良いと思われることでも、下心が見えることによってその人が自己中心的であったり何か悪いことを企んでいるのではないかと考えたりしてしまいます。
話す側も「下心はない」と思っていても会話や態度に下心があると判断されればその人の評価は下がってしまいます。
では、コミュニケーションの中に下心が見えるしたらその人の評価はどれくらい下がるのでしょうか。
下心と信頼関係の相関を調べた研究がありますのでそちらをご紹介します。
下心が見える話には人は拒絶反応を示すことをキャンベル(2000)は実験によって明らかにしました。
【実験内容】
①対象学生100名に衣料品営業となってセールストークを読む。
②セールストークは「営業マンの下心が感じられる文章」と「営業マンの下心が感じられない文章」を2つ用意する。
③文章を読み終えた後、その営業マンの印象を評価する。
【実験結果】
①「下心が感じられる文章」は「下心が感じられない文章」に比べて「誠実さ」の評価が22%も低かった。
②下心が見えた時点で、あとからいくらフォローを入れても誠実さの評価は上がらない。
③いくら下心があっても、最初にその下心を否定することが相手の信頼を得るのに有効である。
キャンベルの研究によって、下心が感じられる会話や文章には抵抗を感じることが明らかになりました。
ここで大事なのは、下心が見えてしまうことによって失った「誠実さ」の評価は後にいくらフォローしても評価は上がらないということです。
人の印象は最初評価をされると、良くも悪くも後から修正する方が難しいです。
好印象を得るためには、友達や恋人、仕事仲間であっても下心は見せないようにするのが吉です。
もちろん恋愛や仕事、ビジネスの世界では自分の利益も考えなくてはなりません。
その中で、下心をうまくコントロールし、コミニケーションを取りながら相手の評価を上げていくかを考えることが相手への礼儀につながります。
このブログでは、印象の良い話し方や態度、好印象を得るためのスキルも紹介していますので、ぜひそちらにも目を通していただければとおもいます。
皆さんの学びのお役に立てれば幸いです。
本日も良い1日をお過ごしください。
【参考文献】
Cambell, M., & Kirmani, A.(2000)Consumer’s use of persuasion knowledge: The effects of accessibikity and cognitive capacity on perceptions of an influence agent. Journal of Consumer Reserch, 27, 69-83.