効率のよいノートの取り方【テストと同じ効果が得られるようです】

こんにちは伊勢です。

このブログではビジネス、教育、恋愛などみなさんの身近に起こる様々な現象を科学的に説明していきます。

今回のテーマは「効率の良いノートの取り方」です。

みなさんは勉強や仕事など知識の定着に向けてノートをとることがあると思いますが、ただ闇雲に言われたこと、板書された内容をメモするだけになっていませんか。

実はノートは取り方によって学習の効果が変わることが研究によって明らかにされています。

ノートの取り方によって学習効果が変わることをルーマー(2017)は実験によって明らかにしました。

 

【実験方法】

①実験対象者の大学生に生物に関する学習に取り組んでもらい、1週間後に学習内容に関する最終テストを実施。

②学習の方法を3つのグループ「A テキストを自分でノートにまとめる」、「B テキストの内容を小テストしながら学習」、「C ひたすらテキストを読む」に分類する。

③学習の方法が違うことで最終テストの正答率に違いは出るのか?

 

【実験結果】

①結果として3つのグループの正答率は「C<B=A」となった。

②学習した内容をノートにまとめることは、テスト効果と同様の効果を発揮することがわかった。

③ただ、板書された内容をノートに写すだけでは不十分であり、自分で調べた内容を書き足したり、読み返して部分的に内容を思い出すことが大事である。

 

ルーマーの研究によって、ノートを効率よく取ることでテストと同じ効果が得られることが明らかになりました。

学習の定着を図る上でテストを行う事は科学的にも効果があることが証明されており、日常でのノートの取り方によってテストの効果が得られる事は非常に有益な情報です。

ここで大事なのは、ノートはとって終わりではなく、あとで読み返して新しい知識や気づいたことなどを加筆し修正を加えることにあります。

せっかくノートをとる機会があるのでしたら、メモ程度で終わらせるのではなく、しっかりノートを作成し自分だけのオリジナルテキストを作り上げていくのもまた楽しいことだと思います。

みなさんの学びが少しでも学びに少しでもお役に立てるように私も情報発信を続けて参ります。

今日も1日素敵な1日をお過ごしください。

 

【参考文献】

Rummer, R. et al.(2017)Is testing a more effective learning strategy than note-taking? Journal of Experimental Psyshology: Applied, 23, 293-300.